経済的に困難な小中学生の家庭に学用品費や給食費などを支給する就学援助制度で、愛媛県内の自治体が認定する「準要保護」の基準に格差があることが5日、愛媛新聞社のアンケートで分かった。最も門戸が広いのは松野町で、収入が生活保護基準額の1.5倍の世帯まで認定。逆に厳しいのは、伊方町、鬼北町の1.0倍だった。専門家は「住んでいる地域によって義務教育を受ける機会に差がでるのは問題」と指摘している。 8月に生活保護基準額が引き下げになった影響については、3自治体が「ある」と回答。11自治体は「本年度は基準変更しない」「当面は同基準」としつつ「来年度以降(将来)は検討中」と回答。「影響はない(少ない)」と答えた自治体は6だった。 「準要保護」は、20市町中13市町が生活保護基準額を基に認定基準を設定し、申請者の所得や収入による可否判断の目安にしていた。設定は同基準額の1.0~1.5倍と幅があり、松山市を含む9市町が1.3倍だった。
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