農道の一部として利用を許諾していた愛媛県松山市来住町の土地に、同市久米地区土地改良区がコンクリート片４個を置いて占有しているのは違法として、松山市の男性が同改良区に撤去と土地の明け渡しなどを求めた訴訟の判決が４日、松山地裁であった。瀬戸茂峰裁判官は「新たな農道整備で土地の賃貸契約は終わっており、占有は所有権を侵害して違法」と原告側の訴えを認め、改良区にコンクリート片の撤去による土地の明け渡しを命じた。 判決によると、土地は田と水路の間の約８．５５平方メートルで、コンクリート片は縦約６０センチ、横約９０センチ、高さ約６０センチ。男性は１９９７年の土地取得時には、農道の一部としての利用に異議を唱えなかった。しかし２００３年ごろ、反対側の土地の提供を受けて新たに農道整備が行われたため、男性の土地は農道として使うことができない状況になっている。
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