南海トラフ巨大地震に備えてもらおうと企業対象の「事業継続計画(BCP)策定セミナー」(松山商工会議所主催)が20日、愛媛県松山市内のホテルであった。企業関係者ら約35人が、災害時に事業を速やかに復旧・継続させるためのBCPの意義などを学んだ。 2005年から中小企業のBCP策定を支援する中小企業診断士の平野喜久氏(51)=京都市=が「今こそ考えるBCP~企業存続の視点で経営を見直そう」と題して講演した。 BCPを策定していた岩手県の企業が東日本大震災から1カ月で完全復旧した例などから「事前に対策をとっていた企業は早期に復旧し、BCPの重要性が再認識された」と説明。大企業は1拠点が停止しても別の事業所で補完できるが、中小企業は1カ所しかない事業所の停止で再起不能に陥る可能性もあり「BCPによる備えが特に必要」と訴えた。
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