伝統工芸の発展に貢献した職人をたたえる2014年度「伝統的工芸品産業大賞」の作り手部門功労賞に、愛媛県伝統的特産品の「節句鯉幟(こいのぼり)」製造を手掛ける宇和島市栄町港2丁目の黒田勉さん(63)が選ばれ、4日、県庁で表彰状伝達式があった。 黒田さんは、1904年創業の家業を継ぐため、70年に黒田旗幟店に入職。こいのぼりや大漁旗などの製造技術習得に努め、現在も双子の弟健さん(63)と二人三脚で手描き手染めの技法を守っている。 伝達式で神野一仁経済労働部長から表彰状を受け取った黒田さんは「さまざまな分野で手作りそのものが少なくなっている。受賞をきっかけに初心に戻り、今後も時間をかけた丁寧な手染めを心掛けたい」と述べた。
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