四国電力伊方原発(伊方町)の重大事故に備え、医療機関の避難計画策定を促すため、県は16日、愛媛県八幡浜市北浜1丁目の県八幡浜支局で、原発30キロ圏内にある27施設を対象とした説明会を初めて行った。10月末までに計画を作るよう要請した県に対し、施設側からは避難の実効性に疑問が示された。 県によると、30キロ圏に入る14病院(2289床)と13診療所(200床)は、2013年2月に改訂された県地域防災計画で避難計画の策定が求められているが、現時点で作っているのは2病院にとどまっている。 説明会には伊方、八幡浜、大洲、西予4市町にある計22施設が出席。県の担当者は地元市町の避難計画を参考に避難路を選ぶことや、少人数体制になる夜間対応を盛り込むことなどを要求した。専門性の高い精神病床では、圏域外にある具体的な避難先を事前に決めるよう促した。
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