「麦が創る四国の食文化」をテーマに日本作物学会のシンポジウムが9日、愛媛県松山市文京町の愛媛大であった。愛媛県が生産量日本一を誇る裸麦の品種開発や、生産と加工を通した地域おこしに関し、県内外の生産者や研究者ら約100人が現状と課題を共有した。 香川県農業経営課の藤田究課長補佐(54)が、うどん用に特化した小麦の品種開発とブランド化を報告。原料のほとんどを輸入に頼る中、県産小麦でうどんを作りたいという業界の要望に応えたと紹介し「新品種は2014年産民間流通の国産小麦の入札で、最も高値が付いた」と成果を語った。 東温市の農業法人ジェイ・ウイングファームの牧秀宣代表(62)は、約40ヘクタールで裸麦を栽培する生産者の視点で、消費者の好みを踏まえて育種に取り組んでほしいと品種開発者に求めた。
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