太平洋戦争末期に使われた旧日本軍の秘密兵器「風船爆弾」。製造に携わった川之江高等女学校(現川之江高校)の元女学生たちの体験を語り継ぐミュージカルの制作発表会が21日、愛媛県四国中央市中之庄町の中之庄公民館であり、関係者らが思いを語った。 ミュージカル「風船爆弾を作った日々~しゃぼん玉、宇宙(そら)までとばそ!」は、11月15、16の両日、同市土居町入野のユーホールで上演。小学1年から60歳までの市民や、プロの女優ら約50人が演じる。川之江高女33回生が2007年に出版した手記が原作で、元女学生が体験を孫に語る回想の形で、戦争の悲惨さや命の大切さを伝える。 制作発表会では、上演実行委員会の会長で33回生の高橋光子さん(86)=東京都=が「米国の子どもらに被害が出たと戦後に知り、心を痛めた」と語り「殺し合いの中で、民間人の人格までも変えてしまう戦争をなくしたい」と訴えた。
↧