愛媛県の鬼北町議会は9日の臨時議会で、防災行政無線をデジタル化する1億2443万円の工事請負契約について「低価格すぎる」「町内企業が参加していない」として全会一致で否決した。閉会後、甲岡秀文町長は「(契約が認められれば)経費抑制につながったが、残念だ」と話し、町競争参加資格審査会(委員長・芝田正文副町長)と協議し入札参加資格を見直すなどした上で、早期の再入札を検討する考えを示した。 同工事は災害時に備え、防災行政無線をデジタル化して双方向通信などを可能にする。総事業費は約6億5千万円で、国庫補助が半分程度を占める。今回の工事請負契約は、役場に基地局、町内に中継局2局のほか、屋外拡声支局110局のうち40局を2013年度中に設置する内容で、事業費約3億3千万円を12年度3月補正予算に計上した。
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