愛媛県松山市民の水がめ・石手川ダムに近年、カビ臭物質を出す植物プランクトン「アナベナ」が定着し、市が対策に追われている。3年前に初めて大量発生し、当時市民から「水道水から異臭がする」と市に苦情が続出した。市公営企業局はカビ臭を監視する装置を導入したほか、臭いを除去する活性炭注入装置をより能力の高い新型に更新する工事に着手している。 市公営企業局浄水管理センターによると、アナベナは直径5~14マイクロメートルの細胞が数珠のようにつながった形状で、人体に無害とされるが、微量でもかなりの悪臭を放つカビ臭物質「ジェオスミン」を出す。定着時期や大量発生の原因は不明だが、富栄養化や気象条件に関係があるとみられる。
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