希少植物「アサザ」の開花シーズンを前に30日、愛媛県宇和島市三間町黒井地の中山池自然公園で保全に向けた試験栽培に取り組んでいる三間高校生が、日光を遮りアサザの成長を妨げる水草クロモの除去に励んだ。 アサザは、川や池などに群生するミツガシワ科の多年草。泥の中に張り巡らせた地下茎と、4~10センチのスイレンに似た切れ込みのある葉をつけ、6月から9月に花弁5枚、直径3~4センチの黄色い花を咲かせる。 県レッドデータブックで絶滅種に指定されているが、2012年に三間町の内平ケ谷川で群生が確認され、三間高生も保全に努力。公園のアサザは、今春卒業した生徒が地元で分けてもらった苗を校内で育て、昨年12月、園内の小川50平方メートルに植えた。 30日は生徒11人が膝まで水につかり、アサザを一緒に抜かないよう注意しながら、30分かけ約800リットルのクロモを除去した。
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