第42回八幡浜市戦没者追悼式が15日、同市北浜1丁目の市民スポーツセンターであり、戦没者の遺族ら約220人が永久に戦争のない社会を願った。安倍晋三首相が意欲を示す集団的自衛権の行使容認には賛否の声が上がった。 参列した市内の遺族会会員らは、太平洋戦争などで犠牲になった市関係2228人の冥福を祈り、黙とうした。県遺族会八幡浜支部長の山下重徳さん(75)は「シリアの内戦や中国の海洋進出など、平和の訪れにはほど遠い。戦後、経済発展を成し遂げた日本も、政治、外交の上で安閑としていられない」とあいさつした。 父親が太平洋のマーシャル諸島で戦死した同市保内町須川の男性(80)は集団的自衛権の行使容認に対し「中国や韓国との緊張関係を解くことをまず優先すべきだ」と、憲法解釈の変更を急ぐ政権を憂慮。同市穴井の男性(86)は「戦争はない方が望ましいが(アジア諸国との緊張関係を強める)中国の態度を見れば、集団で自国を守る立場に賛成だ」と話した。
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