2017年の愛媛国体セーリング競技会場となる新居浜市の新居浜東高校に今春、県内高校初のヨット部が誕生した。地元から国体選手を送り出そうと、市内で小中学生のジュニア選手育成に力を入れるなど地域ぐるみの取り組みが進む中、待望の高校創部にこぎ着けた。顧問教諭は神奈川県出身の元日本代表。愛媛全体の競技力向上につながると関係者は期待を寄せる。 「ヨット競技は速さだけではなく、風や潮流を読み、進路を判断する力が必要。自分の経験を高校生たちに伝えたい」。ヨット部顧問の望月航教諭(25)は力を込める。神奈川県平塚市出身で、ジュニア選手権優勝や国体入賞経験があり、中央大在学中には日本代表に選ばれた実力者。昨春、愛媛県立高校教員採用試験に合格し、赴任した。 県セーリング連盟によると、県内では新居浜市や松山市、今治市大三島などで民間クラブを中心にジュニアやユース選手を育成している。ヨット部は愛媛大や松山大、弓削商船高専にあるが、高校はゼロ。競技経験のある教職員もおらず、指導者確保が大きな課題だった。
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