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耐震工事、解体に苦戦 県庁第1別館

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 南海トラフ巨大地震などの発生時、災害対策本部が設置される愛媛県庁第1別館の耐震改修工事が遅れている。3月末時点の進捗(しんちょく)率は6割程度にとどまり、9月末の完了がずれ込む可能性が出てきた。取り壊しが必要な地下の外壁が想定より頑強だったためだが、執務室への騒音や振動を抑えるためスピード重視の大胆な工法を採用できないジレンマも抱えている。 発災時、全県的な指揮を執る拠点として県は第1別館を優先的に耐震改修。18億9千万円を投じ2012年10月から2年間をかけ、震度6強に耐えられるよう工事中だ。 既存建物の改修では県内初とされる免震工法を採用。地盤に接する別館基礎に固定した地下の柱を切り離し、ゴム製の免震装置を挟み、揺れを軽減する仕組みだ。免震装置に載る建物は大地震時にゆっくりと大きく揺れるため、別館の外周を掘り下げて空間を確保する必要もある。  現段階で全52本の柱のうち24本に免震装置を取り付けた。今後は残りの作業を進めると同時に、別館と本館をつなぐ渡り廊下も免震構造に改築する作業が本格化する。

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