南海トラフ巨大地震対策特別措置法で指定される「津波避難対策特別強化地域」の愛媛県内対象を愛南町と宇和島市にすると内閣府が県に照会していたことが17日までに分かった。県は、県地震被害想定で浸水の可能性が高い宇和海から伊予灘の沿岸市町も追加するよう要望している。 特別強化地域は、地震発生から30分以内に津波が到達し、30センチ以上浸水する恐れがある場合に指定。対象市町は、避難路や津波避難ビルの整備に対する国の補助率が通常の半分から3分の2に引き上げられる。また高台へ集団移転する際は、住宅に加え、一緒に移る学校や病院などの公共施設の用地造成費を国が4分の3支援する特例も適用される。 県によると、内閣府の照会は2月上旬に文書であった。対象が愛南、宇和島2市町にとどまったのは、国の地震被害想定に基づくためとみられる。
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