環境汚染防止対策に約77億円の公費が必要とされる愛媛県松山市菅沢町の産業廃棄物最終処分場問題で、処分場を管理する産廃処理業者「レッグ」関係者が催告書回答期限の24日、市役所を訪れ、汚染水などの流出防止策などを求めた市の措置命令について、これまでの態度を一転させ「対策には莫大(ばくだい)な費用が必要だが、資力がなく履行できない」とする回答書を提出した。市は廃棄物処理法違反容疑での告発に向けた関係機関との協議を継続する。 野志克仁市長はレ社側の回答を受け、愛媛新聞の取材に「措置命令に従わないという事実が一つ積み重なった。告発に向けて関係機関と協議を進める」と説明し、告発を早めるかどうかは明言を避けた。市廃棄物対策課は「レ社側には引き続き履行を促す。どの段階で告発できるかは協議中」とした。 レ社は6日、市に対し申立書を提出して措置命令の履行意思を示したため市は12日付で、具体的な計画を24日までに提出するようレ社側に催告書を出していた。 市は2013年11月28日付でレ社と現・前社長の2人に出した措置命令で、対策として処分場地下を通っている水路の付け替えを例示していた。履行期限は14年12月16日。
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