障害者差別解消法を考える講演会(愛媛障害フォーラム主催)が23日、愛媛県松山市若草町の市総合福祉センターであった。松山大の山田富秋教授が法の意義を解説し「県条例をつくり、県民なら誰もが知る状態にしなければ」と啓発を呼び掛けた。 市民ら約130人が参加。山田教授は米国障害者解放運動の流れを紹介。日本の法律も明記する「社会的障壁の除去」について「障害のために暮らしにくいのは個人の責任ではない。社会にある障壁をなくしていく必要がある」と説明した。 差別解消法(2016年4月施行)は障害を理由とした差別的取り扱いを禁じ、障壁をなくす配慮を求める。山田教授は「過去の隔離収容主義的な考えは根深く、世間にケースを提示して認識を共有していかねばならない」と指摘。条例づくりは各地で進んでおり、長崎を例に挙げて相談員や調整委員会の設置を推奨した。
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