タクシーの過当競争是正に向けた改正タクシー事業適正化・活性化特措法施行を受け、格安運賃を認めない「準特定地域」に指定された松山、今治両交通圏の地域協議会の初会合が19日、両市でそれぞれ開かれ、事業者と行政関係者らが運賃や経営課題について意見交換した。 このうち、松山圏の会合は愛媛県松山市大手町1丁目の県ハイヤー・タクシー協会であり、18人が出席。事務局の同協会が県内のタクシー運転手について「2012年の男性の月間労働時間は全産業と比べ24時間長いが、賃金は半分程度で非常に厳しい」と説明。燃料のLPガスも新規参入や増車が原則自由化された02年の約4倍に高騰し、経営を圧迫していると訴えた。 東中予地区の事業者が四国運輸局に値上げ申請した運賃をめぐり、松野展之・愛媛近鉄タクシー社長は「値上げの前に、客との交渉で深夜運賃を値引く行為をなくし、適正運賃をもらうべきだ」と指摘。学生割引などで需要を喚起する視点も必要とした。
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