ハンセン病問題を風化させず、正しい理解につなげることを目的にしたフォーラム(県人権対策協議会など主催)が「らい予防法による被害者の名誉回復及び追悼の日」の22日、愛媛県伊予市下三谷のウェルピア伊予であり、約400人が紙芝居やシンポジウムを通し人権侵害の歴史を学んだ。 フォーラムは港南、双海両中学校生徒による詩の朗読と合唱で始まり、武智邦典市長は「遺骨がふるさとに戻ってこられる町を目指す」とあいさつした。 国立療養所「大島青松園」(高松市)で暮らす西条市出身の2人と県人権教育協議会の米田孝弘代表幹事が対談。本田久夫さん(84)は入院中に痛み止めの薬をもらえず、診察もされないなど不当な扱いを振り返り「こうして外の方と話ができるようになり、今は本当に気楽な生活ができている」と語った。松本常二さん(81)は患者を取り巻く環境の変化を説明し「日本の浄化だと罪人扱いされ、終身刑と同じように扱われていた時代もあった」と回顧した。
↧