愛媛県鬼北町近永の北宇和高校馬術部が、阪神競馬場(兵庫県宝塚市)を拠点にする阪神乗馬スポーツ少年団と、約300キロの距離を超えて交流を深めている。縁を結んだのは、同競馬場からやってきた元競走馬のサラブレッド2頭だ。 2013年10月上旬、馬術部員や保護者ら約40人が日本中央競馬会寄贈のアグネスクラウンとフラットチャットを出迎えた。2頭と一緒に届いた荷物の中には果物や野菜のほか、2頭に乗り練習していた同スポ少メンバーらによるメッセージがあった。「今までありがとうの一言しかでてきません」「愛媛のミカン食べて長生きするんだよ」。温かい言葉が添えられていた。 「大切に世話をされていたことが分かった」と北宇和高2年上田杏奈さん(17)。数日後、短文投稿サイト「ツイッター」に2頭の写真を載せると、スポ少の斉藤美南海さん(15)から自己紹介する書き込みがあり、当日のうちに無料通信アプリ「LINE」の連絡先を交換した。 11月に馬術部が感謝を込めた色紙をスポ少に送ったところ、斉藤さんから手紙が来た。部員一人一人へのメッセージとともに「色紙から2頭への愛情が伝わってきた」と感謝の思いがつづられていた。
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