愛媛県松山市道後湯月町の宝厳寺(ほうごんじ)=長岡隆祥住職=の本堂などを10日に全焼し、国の重要文化財(重文)「木造一遍上人立像」を焼失したとみられる火災で、文化庁の文化財調査官が13日、現地調査。安置されていた本堂跡から立像と確認できるものは見つからなかった。 調査した川瀬由照調査官は「現状では燃えて無くなったとみざるを得ない」と述べ、立像の重文指定解除に向けた手続きが始まるとの見通しを示した。また、文化財の防火対策充実を文化庁通知などで全国に呼び掛ける必要性を強調した。 調査は午前9時から2時間弱行われ、県、市の両教育委員会職員らも参加。立像が安置されていた周辺のがれきを手に取り、地面を掘るなどした。
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