愛媛県内のバレエ教室代表者で組織する愛媛バレエ協会(16団体)が3月に松山市内で行ったイベント「第43回えひめバレエ祭」で、実際には協会が出費していない経費を計上して赤字決算とし、県文化振興財団(松山市)の2012年度文化活動活性化支援助成金25万円を受け取っていたことが5日、分かった。財団などが調査しており、協会は返還の意向を示している。 関係者によると、参加者が個人負担するなどした衣装レンタル料やクリーニング代など計約101万円を収支決算書に協会の支出として計上。協会は、各教室が代金を業者に支払う際、領収書を協会宛てにするよう指示し、領収書を集めて写しを財団に提出したという。バレエ祭で協会の収支は黒字だったにもかかわらず、約67万円の赤字が発生したと報告した。 財団によると助成金は県内の文化事業が対象で、事業で赤字が出た場合に半額(上限25万円)を助成する。財団はこの収支決算書を基に4月、協会へ上限満額を交付した。 同会長は「不正のつもりは全くなかった。申請ルールの誤解があったのなら返還したい」と話した。
↧