愛媛県西条市玉之江の吉井小学校に10月中旬に飛来し、児童がマーキングして放したチョウのアサギマダラ1匹がこのほど、直線距離で約130キロ離れた高知県西部の大月町で確認された。児童は「自分たちがマーキングしたアサギマダラが高知県で見つかり、とてもうれしい」と大喜び。発見した愛好家の吉本武さん(71)=大津市=は「子どもたちの活動が実を結んでよかった」と目を細めている。 吉井小では、別府健二校長(53)の提案で、6年生がアサギマダラを呼び寄せようと4月から校庭の花壇でフジバカマを栽培。10月17日に1匹が飛来し、6年生が羽に油性ペンで「10・17」「ヨシイ1」などと書き込んで再び放していた。 吉本さんは2009年から毎秋、高知県などでアサギマダラのマーキング調査を実施。11月2日に大月町で確認したマーキング済みの2匹の情報を、愛好家仲間とメーリングリストで共有したところ、県総合科学博物館(新居浜市)の大西剛専門学芸員(45)から1匹は吉井小で児童と一緒にマーキングした個体だと連絡を受けた。
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