昨年8月に亡くなった愛媛県西予市出身の詩人でハンセン病元患者の塔和子さん(享年83)の詩集や写真などを集めた常設展示コーナーがこのほど、同市明浜町高山の明浜歴史民俗資料館に設けられた。市民らでつくるボランティア団体「塔和子ふるさとの会」(増田昭宏会長)による活動の一環で、多くの来館を呼び掛けている。 コーナーには、塔さんがノートに記した直筆の詩をはじめ、2007年に帰省した際の写真や、洋服や眼鏡といった遺品など計約250点を展示。今年3月に国立療養所大島青松園(高松市)から西予市明浜町田之浜に分骨する際、家族が「井土ヤツ子」の本名を公表した際の写真や新聞記事などもある。 塔さんは1942年に13歳で発病。翌年、大島青松園に強制隔離されたが、詩作に生きる希望を見いだした。 入館料は高校生以上150円、小中学生70円。月曜休館。平日は要予約。移動展を含めた問い合わせは、西予市教育委員会明浜教育課=電話0894(64)1291。
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