潮流にもまれることでアコヤガイは大きく―。愛媛大南予水産研究センター(愛南町船越)の三浦猛教授(52)=水族生理学=らの研究グループは、アコヤガイに潮流が当たると成長を促す物質が増えるとの研究結果をまとめ、14日に宇和島市総合福祉センター(宇和島市住吉町1丁目)で開かれるシンポジウムで発表する。三浦教授は、水流の物理的刺激と成長の関係が確認されたのは初めてといい、「季節に応じた漁場移動などで生産効率の向上が期待できる」としている。 グループは昨年7月末から今年1月末、宇和島市津島町の沖約1キロの漁場と、南東3キロの内湾の漁場で、養殖されたアコヤガイの稚貝各10個の成育状況と漁場環境を調査。当初、1個約2グラムだった貝は、12月上旬には沖漁場が28グラム前後となり、21グラム前後だった内湾漁場より約30%大きく成長していた。
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