大王製紙(愛媛県四国中央市、佐光正義社長)は28日、秘密保持義務などの契約に違反したとして、創業家出身で顧問の井川高雄氏(77)を同日付で解任したと発表した。 大王によると、高雄氏が顧問を務めていた2012年11月ごろ、会社に関する情報を複数の金融機関に漏らしたとしている。元社員が同社に対して起こした民事訴訟の資料で今年8月に確認。9~10月に社内のコンプライアンス委員会で審議し、10月28日の取締役会で契約解除を全会一致で決議した。 同社は「秘密保持義務違反などにあたり、当社との信頼関係を維持することが困難になった」としている。 高雄氏は長男の前会長=有罪確定=の巨額借り入れ事件を受け11年10月、顧問を解任された。12年8月、大王製紙関連会社の株式を北越紀州製紙(東京)経由で大王本体に譲渡したことなどを受け、顧問に復帰していた。
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