大型の台風19号は13日午前、鹿児島県枕崎市付近に上陸して九州を進んだ後、午後2時半ごろ、高知県宿毛市付近に再上陸した。愛媛県は全域が風速25メートルの暴風域に入り、新居浜市では午前10時8分、最大瞬間風速24.1メートルを観測した。県と松山地方気象台は午後3時35分、新居浜市と西条市に土砂災害警戒情報を発令した。 久万高原町災害対策本部などによると、午前9時ごろ、同町露峰の女性(88)が自宅敷地内を移動中、風にあおられて転倒し、太ももの骨を折るけが。四国電力によると、新居浜市、松山市、今治市、久万高原町で最大1588戸が停電し、午後3時現在、新居浜市大島の107戸が停電中。 県災害警戒本部のまとめでは、今治市東村南1丁目の10世帯27人に避難勧告が発令され、西条市、新居浜市、松野町の計1375世帯2754人に避難準備情報が出た。午後2時現在、15市町の計168世帯206人が自主避難している。 道路の交通規制も相次いでいる。午後2時45分、松山自動車道土居インターチェンジ(IC)-いよ小松ICの上下線が通行止めとなった。国道33号の久万高原町中津―柳井川間が全面通行止め。迂回(うかい)路はない。 JR四国によると、予讃線特急は午前7時37分から上下線で運転を見合わせ、普通列車も運転を見合わせている。予土線は午前10時18分宇和島着の普通列車を最後に運転を見合わせている。 松山空港発着便では、全日空中部線の4便、日本航空伊丹線の2便、日本エアコミューター福岡線の4便が欠航。成田を結ぶジェットスターの5便、関西空港を結ぶピーチ・アビエーションの2便、上海を結ぶ中国東方航空の2便も欠航した。 八幡浜港や三崎港から大分県に向かうフェリーや、今治市と島しょ部を結ぶ高速船・フェリーは全便欠航が決まっている。 気象台は午後2時53分、県内に大雨暴風波浪警報、東中予に洪水警報を出し、低い土地の浸水や河川の増水、高波などへの警戒を呼び掛けている。
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