愛媛県八幡浜市管理の漁港に不法係留されている中型トロール船4隻の強制撤去が9日、始まった。20日ごろに船をえい航して近くの市有地に陸揚げする予定。 9日は、市から申し立てを受けた松山地裁大洲支部の執行官2人が漁船のある向灘と保内町川之石の2カ所を訪れ「これから断行を開始する」と強制執行を宣言。船内の操舵(そうだ)室を点検し、機関日誌や大漁旗を運び出した。 船を所有する水産会社2社に代わって執行官が実施する代替執行で、陸揚げ費約6500万円は市が所有者に請求する。 同船をめぐっては、市が2010年、所有者に対し、占有する海面の明け渡しを求めて松山地裁に提訴し、11年に勝訴。その後も船の移動がなかったため、今年5月に松山地裁に撤去命令を申し立てし、地裁が9月、強制執行を行うと催告していた。
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