第２８回「松山喜多流能」が１４日、愛媛県松山市道後湯之町のホテルであった。紫式部の亡霊と僧侶のやりとりなどを描いた「源氏供養」、源義経と義経を狙う刺客との戦いを描いた「正尊」などの演目が披露され、県内外の愛好家約２７０人が幽玄の美を堪能した。 能の魅力を伝えようと愛媛喜多会（金子匡一代表）などが主催。初心者でも楽しめるよう、上演前に喜多流能楽師の大島輝久さんが「源氏供養は、源氏物語に出る巻物の名が読み上げられる中、シテ（主役）の紫式部が舞うところが見どころ。正尊は立ち役だけで１２人も登場し、地方ではなかなか見られない演目」などと解説した。
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