建築研究の第一線で活躍する国内外の専門家ら約30人が29日、国の重要文化財に指定されている愛媛県八幡浜市の日土小学校校舎を視察し、静寂な山あいにたたずむ建物や、子どもたちのにぎやかな声に直接触れた。 視察は、近代建築の保存に取り組む国際組織「DOCOMOMO(ドコモモ)」の日本ツアーの一環で、ポルトガルやオランダ、カンボジアなど9カ国から参加。ドコモモ日本支部が1999年に「日本のモダニズム建築20選」に選んだ日土小が、最初の訪問先となった。 キンモクセイの香りが漂い始めた日土小のグラウンドでは、5年生6人が英語で「ようこそ」とお出迎え。校舎の保存再生に携わった神戸芸術工科大の花田佳明教授や愛媛大の曲田清維副学長らが案内役を務めた。 一行は10月1日まで国内に滞在し、ドコモモ日本支部が日本を代表する近代建築に選定している大原美術館分館(岡山県)や香川県庁など8カ所も視察する。
↧