愛媛県四国中央市が整備を計画する市民文化ホールが、3度入札不調になった問題で市は25日までに、現在の設計での建設を断念する方針を固めた。市は1億4175万円で大阪市の設計会社と契約し、基本・実施設計を作成していた。新たな設計策定に向け、事業費、建設規模などを庁内で基本計画としてまとめ、設計関連費用を12月定例議会に予算提案する方向で調整する。 24日夜、市内であった市民文化ホール建設委員会勉強会(一部非公開)で篠原実市長は、全国的な発注増の時期に重なることを挙げ「市だけの努力では解決しない。これ以上の金額の上乗せも市民らの納得を得難い」などと述べた。愛媛新聞の取材に市は、備品購入費などを含めた新築工事費を当初予定と同じ約55億円を目安にするとした。 現設計は地上4階地下1階で、1200席の大ホール、300席の小ホールなどを備える。2009年7月から市民代表を交えて基本構想を議論。11年5月からは市民代表らでつくる建設委(25人)が設計全体への議論に関わってきた。
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