29日は国際自然保護連合(IUCN)が6月にニホンウナギを絶滅危惧種に指定してから、初めての土用の丑(うし)の日。愛媛県内は高気圧に覆われてよく晴れ、大洲34.6度、松山33.3度など15観測地点中14地点で真夏日となった。ウナギを食べて夏を元気に過ごそうと、松山市内の専門店は多くの客でにぎわった。 松山市西垣生町のウナギ問屋では、体長約30センチの国産ウナギ約7000匹を仕入れて3日前の早朝から準備。絶滅危惧種に指定されたが、値段は据え置きで、井上泰介社長(72)は「日本の文化であるおいしいウナギをお客さんに届けるのが役目」とタレを絡めて焼き機に乗せ、手際よくかば焼きを作っていた。 香ばしい匂いが広がる店先には行列ができ、同市富久町の主婦西山和美さん(71)は「大好きなウナギを食べて、夏に向けて体力を付けたい」と満足そうに持ち帰っていた。
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