土用の丑(うし)の日の29日、世田薬師の愛称で親しまれている西条市楠の栴檀寺(せんだんじ)で、キュウリに病を封じ込める夏の伝統行事「きうり封じ」があり、大勢の参拝客が病気平癒や身体健康を祈った。 寺によると、きうり封じは江戸時代から300年余り続いているとされる。毎年夏の土用の丑の日に、病名や願いを書き込んだ札をキュウリに貼り付けて祈願すると、身代わりになって病気を引き受けてくれると伝わる。 法要では、信者らが数千本のキュウリを前に、太鼓や錫杖(しゃくじょう)の音に合わせて経を唱和。田中誠時住職(65)と行者がキュウリを1本ずつ手に取って「えいっ」と念を込めた後、境内の塚に勢いよく投げ込んだ。
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