古紙卸売業の森実商事(愛媛県四国中央市、森実保定社長)が松山地裁西条支部に破産を申し立てたことが、1日までに分かった。同社は1日に同支部から破産手続きの開始決定を受けたとしている。東京商工リサーチ今治支店によると、負債総額は2012年10月期決算時点で約38億2000万円。 同支店などによると森実商事は1966年に設立し、家庭紙や輸入紙販売など事業を拡大。2008年10月期はピークとなる売上高約108億円を計上したが、10、11年に輸入紙関連の取引で大口の不良債権が相次いで発生、輸入紙の取り扱いを徐々に縮小した。今年2月までに紙製品事業や古紙仕入れ事業を香川県三豊市の会社などに譲渡・継承し、5月末で事業を停止していた。 関連会社を含む計17人の従業員は譲渡・継承先で雇用を続けているとし、森実社長は「雇用を守り取引先に迷惑を掛けないよう、一連の措置を取った」と話した。
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