福島県出身の写真家飛田晋秀さんらが、東京電力福島第1原発事故後の地元の風景を切り取った写真展「福島のすがた」が31、1の両日、愛媛県伊予市下三谷のウェルピア伊予で開かれ、工事が止まった新築中の住宅など約300点が原発震災の現実や悲惨さを伝えている。無料。 四国電力伊方原発(伊方町)で過酷事故が起きれば、半径30キロの緊急防護措置区域に含まれる伊予市も影響を受ける恐れがあるとして、県日ロ協会と伊方原発50キロ圏内住民有志の会が催した。 飛田さんは、福島第1原発が立地する双葉、大熊両町と隣接する浪江、富岡両町で撮影した約120枚を出展。荒れ果てた民家や野生化した家畜、防護服を身に着けて一時帰宅する住民などの記録写真が並ぶ。昨年5月に双葉町で撮影した一枚には「原子力郷土の発展豊かな未来」と書かれた看板が写っており、皮肉な現実に「安全神話で事故は絶対起きないと言っていた」との説明を付けている。
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