多額の債務超過に陥り、経営再建中の三崎漁協(愛媛県伊方町串、阿部勇二組合長)は30日、町内で通常総会を開き、2012年度決算などを承認した。県信用漁業協同組合連合会の支援などで当期剰余金(純利益)は2億8300万円となったが、12年3月に策定した経営改善計画の目標と比べると、達成率は78%にとどまった。 10年間で累積赤字約17億円を全額償還する経営改善計画は毎年度決算の当期剰余金目標を定めており、12年度は3億6千万円だった。阿部組合長は、サザエやタチウオの不漁で水揚げ額が前年度比約1億6千万円減少したことなどを要因に挙げ「コスト削減などをさらに進める」と述べた。 期間限定で土日祝日に営業している同町串の飲食施設「三崎漁師物語り」については、減価償却費のほか電気やガス代などの施設費で赤字になっていると説明。「廃止も視野に組合員の負担とならないよう議論していく」とした。
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