別子銅山開坑記念日の9日、愛媛県新居浜市角野新田町3丁目の別子銅山記念館で恒例行事「歓喜の陽光(ひかり)」があり、市民や観光客約40人が正午に天窓から差し込む一筋の光に見入った。 別子銅山は元禄3(1690)年に発見され、翌年5月9日に住友家が徳川幕府から許可を受けて採掘を開始。1973年の閉山までに計約65万トンの銅を産出し、新居浜を工都へと導いた。 行事は銅山の恩恵を伝えていこうと、75年の記念館開館から毎年開催。坑道をイメージして設計された記念館には直径約40センチの円形の天窓があり、開坑記念日の正午に差し込む太陽光で「光の柱」が現れる仕掛けとなっている。 9日正午前、館内の照明が落とされ、天井から光の直線がくっきり浮かぶと、来館者らは「神秘的」「すごい」と歓声を上げ、両手を差し出して光を受け止めたり、記念撮影したりしていた。
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