大王製紙(愛媛県四国中央市)は27日、同市三島紙屋町の技術開発本部で株主総会を開いた。佐光正義社長の取締役再任に、大王株の約2割を持つ筆頭株主の北越紀州製紙(東京)が反対したが、他の株主の賛同は得られず、賛成多数で可決された。 書面で反対した北越紀州は「大王がグループの企業統治や法令順守の機能不全を改善できず、利害関係者への説明責任を放棄したと判断した」と説明した。 総会には昨年より26人少ない170人の株主が出席。議長の佐光社長は、元関連会社の川崎紙運輸による北越紀州株買い付けなど北越紀州から問題視された点に言及し「外部委員会で問題ないことが客観的に証明された。今後は中期事業計画達成に向け、企業体質強化に努める」と述べた。北越紀州との関係については「総合技術提携の発展で企業価値向上に結び付けたい」とした。
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