愛媛県宇和島市と愛南町の境界で計画されている風力発電事業で、県は28日、事業者の「太陽産業」(松山市)がまとめた環境影響評価書に対し、立地周辺住民の健康被害が懸念されている低周波音や風車の影などへの影響を追加調査するよう求める知事意見を経済産業相に提出した。 事業は境界の尾根約5キロに1000キロワットの風車を23基建設する計画。太陽産業は2005年3月に評価書を自主的に作成していたが、昨年10月施行の改正環境影響評価法で風力発電が対象になったことから、法に準じた評価が必要となっていた。 意見書によると、騒音と低周波音に関し予測評価の範囲を広げることや、工事による水の濁りや動植物の影響を追加することを要求。風車の部品が落下する事故が相次いでいるため防止策の提示なども求めている。 太陽産業は「追加調査は3年ほどかかる」と話している。完成時期は未定。
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