石炭火力発電で生じる石炭灰を活用したコンクリート用混和剤の開発に取り組んできたゼロテクノ四国(愛媛県新居浜市)が8日、西条市北条の住友共同電力壬生川火力発電所内の製造所から製品を初出荷した。耐久性に優れ、長寿命のコンクリート製造への活用が期待されており、高速道路のトンネルや橋の構造資材に使われる。 ゼロテクノ四国は住友共電(新居浜市)と子会社の住共クリーンセンター(同)、大分大のベンチャー企業ゼロテクノ(大分市)が2012年5月に設立。今年2月、同発電所内に製造設備を建設し、本格生産に向け試運転を進めていた。 住友共電では年間20万トンの石炭灰が発生する。現在は土木資材の原料として引き取ってもらっているが、処理費用が掛かるのが難点。コンクリートにも使っていたが、未燃石炭が5%残っているため品質が安定せず、より効率的な活用が課題だった。
↧