「価格据え置きに不安はあるが仕方ない」「税率引き上げは法律で決められたこと」―。17年ぶりとなる消費税率のアップから一夜明けた2日、愛媛県松山市の大街道、銀天街両商店街を歩くと、地場の商店主からは増税分の価格転嫁をめぐり苦悩の声が聞こえてきた。 315円―。洋服や生地を販売する銀天街の「丸西洋装店」。店頭には、税率5%で据え置かれたままの値札の付いた商品が並ぶ。店主の西村正さん(66)は「増税分は店側で負担する。不安はあっても客足の遠のく方が心配」とあきらめ顔。ただ今は「様子見」の段階で、今後の売り上げ次第では「売れ筋は値上げするかも」と複雑な胸中を語る。
↧