明治末期から昭和初期の別子銅山や新居浜の風景をとらえた絵はがき写真を紹介する企画展が愛媛県新居浜市大生院の県総合科学博物館で開かれている。パネルに引き伸ばした60点を通して、銅山から発展した産業やまちの変遷を知ることができる。4月6日まで。 科博によると、当時日本は絵はがきブームで名所旧跡だけでなく各地の鉱山の絵はがきも発行された。同展は絵はがきの風景から新居浜の成り立ちを考えようと企画。市別子銅山文化遺産課や市内外の収集家らの提供を受けた絵はがきを縦60センチ横90センチのパネルで展示し約200枚をスライドショーにまとめた。 写真には、日本初の山岳鉄道だった住友別子鉱業所上部鉄道の蒸気機関車が標高約1000メートルの断崖絶壁を走る姿や、東平(とうなる)選鉱場で働く女性ら、煙害対策で四阪島製錬所に1914(大正3)年に完成したが17年に使用を停止した「6本煙突」などが写る。
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