造船中堅の山中造船(愛媛県今治市、浅海真一社長)は10日までに、同市島しょ部の大島に新工場を建設し、本社を移転した。敷地面積を従来の2.5倍に拡大し、作業場を広く確保するなどして生産効率向上とコストダウンを図る。市海事都市推進課によると、今治地域の新造船所建設は数十年ぶり。 新工場は、同市吉海町本庄のあいえす造船工場に隣接する塩田跡地約5万2千平方メートルに建て、工場棟のほか乾ドックや桟橋、クレーンを整備。工場棟の屋根は開閉式で、中で組んだ船体ブロックをクレーンで隣のドックに運べる。建造日数は1隻平均28日から最短で15日に短縮でき、年間15隻建造を目指す。総事業費約50億円。
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