四国運輸局は２８日、４月から愛媛県松山市内の小型タクシーの初乗り距離を従来より０．２キロ短い１．３キロとし、運賃を５３０～５７０円に値上げすると発表した。過当競争是正に向け、改正タクシー事業適正化・活性化特別措置法の施行を受け、運賃幅を下回る格安運賃は認められなくなり、初乗り１．５キロ５００円で県内法人では唯一だった松山の「ワンコインタクシー」が姿を消す。 小型の加算運賃は、３３９～３６５メートル（現行３７０～３９１メートル）ごとに８０円。 松山市（島しょ部除く）などの松山交通圏の小型初乗り運賃は現在、国が１．５キロ５２０～５５０円に設定。さらに安い運賃も条件付きで認めており、２００２年の規制緩和後に参入した富士運輸倉庫（同市、名田征史社長）が小型３０台を初乗り５００円で運行している。 供給台数が多い松山交通圏では４月以降、今回発表の範囲内でしか運賃が認められず、下限を下回っていた同社は値上げしないと営業できなくなる。 供給が多い地域に指定されている今治と東予（新居浜市・西条市）の両交通圏も同日、松山と同じ運賃が公示された。
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