松山城本丸周辺に生い茂る樹木が、山火事での城郭への延焼や、石垣圧迫による崩壊を招く恐れがあるとして、愛媛県松山市は13日、文化庁の許可を受け、本丸石垣の外側5メートルにある樹木を2014年2月までに伐採すると発表した。城山の樹木は県天然記念物に指定されており、別の石垣で部分的に伐採してきたことはあったが、本丸石垣外側での大規模伐採は初めて。 市公園緑地課によると、松山城は城跡全体が国史跡で、21棟の国重要文化財(重文)がある。市は老朽化した本丸防災・防火設備を14年度に全面更新する計画を進めており、計画策定の一環で大規模伐採も検討してきた。 伐採するのは本丸を取り囲む石垣(延長約1.6キロ)の外側5メートルの範囲に生えたり、枝がかかったりしているアラカシやムクノキ、ソメイヨシノなど約30種計約190本。木が成長し、根が石垣の下に入り込むなどしているという。
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