愛媛県新居浜市の別子銅山従業員の人材育成の場として生まれた私塾「自彊舎(じきょうしゃ)」の解体作業が12日、新居浜市菊本町1丁目で始まった。管理していた社団法人自彊舎記念会は会員の高齢化や減少で10月に解散し、老朽化した自彊舎の解体を決めていた。同記念会によると25日ごろまでに終える。 自彊舎は元住友専務で、銅山閉山後の繁栄策を唱えた鷲尾勘解治(1881~1981年)が1912年に別子山中に開設。採鉱本部移転に伴い場所を移した。58年に現在地に構え、鷲尾の自宅兼講堂として多くの門下生らが集まった。鷲尾のついのすみかともなった建物は昭和初期の建築とされ、木造一部2階建て。敷地面積は約605平方メートル。
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