防災・減災効果を狙い開発されたスマートフォン用アプリ(応用ソフト)の有効性の実証実験が1日、愛媛県松山市沿岸部と中心部の計6地区であった。南海トラフ巨大地震が発生して大津波警報が発令された想定で実施。参加者はアプリで取得した災害発生や避難指示などの関連情報を活用し、避難先選定などを試みた。 市など産官学9機関が進める国の委託事業「スマイル松山プロジェクト」の一環。外出先での被災などに備え、地区ごとに土地勘の有無やアプリの利用可否の条件を設け、計111人が参加した。 三津浜地区では、参加者が午前9時半に地震発生、同33分に大津波警報発令に伴う避難指示を受信し、避難を始めた。土地勘がなくアプリを使えない条件で参加した同市福角町、自営業尾崎千代美さん(48)は三津浜港近くで受信。公民館など避難場所が分からず、アプリで付近の標高も調べられず、避難先選定に右往左往した。
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