早生(わせ)温州ミカンの収穫が最盛期を迎えている愛媛県八幡浜市真穴地区で、全国から集まった「ミカンアルバイター」が汗を流している。事業開始から20年目の今年は、過去最多となる120人が参加し、「繁忙期の助っ人」として農家に住み込みで働いている。 アルバイター事業は、ミカン収穫の人手不足を都市部などからの労働力でまかなおうと真穴地区の雇用促進協議会が1994年に始めた。今年は北は北海道、南は沖縄県の18~51歳が計51戸の農家で12月20日ごろまで作業にあたる。 宇和海に臨む同市真網代の矢野橿夫さん(73)の1.4ヘクタールの園地では22日、福島県会津美里町の佐々木智美さん(29)ら20~30代の3人が早朝から夕方まで収穫や選別、運搬作業を行った。 アルバイター3回目の佐々木さんは「青い海を眺めながらの作業は楽しい。真穴は第二のふるさと」と手際よく果実を摘み取り、矢野さんは「若い労働力はとても助かる。顔なじみになり、もう親子みたいなものだ」と目を細めていた。
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