部落差別なくす心を　村崎太郎さん講演

　差別をなくする県民のつどい（愛媛県主催）が２０日、松山市道後町２丁目のひめぎんホールであり、被差別部落出身であると公表した猿回し芸人の村崎太郎さんが講演。「差別をなくすには一人一人の心を変えていかなければならない」と訴えた。　村崎さんは中学生の時に読んだ「アンネの日記」をきっかけに差別問題を考えるようになった。父に勧められて始めた猿回しを「職業的に低く見られていたが、あえて選んで第一人者になる覚悟だった」と振り返った。　猿回し芸人として成功した後も、被差別部落に対する「下見て暮らせ、上見て暮らすな」との風潮に苦しめられたが、結婚を機に被差別部落出身を公表。「人間に潜む差別感を自分で認め、解決しなければ差別はなくならない」と力を込めた。