中世(12~14世紀)の塩田跡が発掘されている愛媛県上島町弓削佐島の宮ノ浦(みやんな)遺跡を調査している愛媛大東アジア古代鉄文化研究センターなどのチーム(代表・村上恭通教授)は24日、遺跡の3次調査で塩田の造成跡とみられる地層などを新たに確認したと発表した。村上教授は「塩田の実態解明につながる成果」と話している。 宮ノ浦遺跡は弓削島の隣島、佐島東部の海岸沿いに位置。2011年8月の調査で県内初となる中世の塩田跡や、古墳時代前期(3世紀)の製塩遺構が見つかっている。 今月12日から23日までの3次調査では、塩田跡の周辺6カ所計約30平方メートルを発掘。塩田跡の西側3カ所で、塩田の底に当たる浜床(はまとこ)のような地層を確認した。硬くたたき締められている浜床より軟らかく、塩田用に造成されながら実際には使用されなかった跡と考えられるという。
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