入力したデータ通りの立体物を樹脂などを塗り重ねて作れる「3Dプリンター」の市場動向や技術を学ぶセミナーが9日、愛媛県の松山、新居浜両市内で開かれた。関心の高さを反映して製造業を中心に県内企業から定員の約1.5倍の計298人が出席し、両会場とも盛況だった。 3Dプリンターが世界的に注目される中、伊予銀行と県などが主催。松山会場では中予や今治市などの90社、新居浜会場では新居浜、四国中央、西条各市などの74社が参加した。業種は紙製造・加工や機械、金属加工、鋳物、造船など製造業のほか、印刷業やソフト開発、土木関連など多岐にわたった。 松山市一番町3丁目のホテルの会場では、野村証券投資情報部長の竜沢俊彦氏が講演。3Dプリンター登場が「産業革命」とも言われる背景を「誰もが製造業者になれる意味で大きな変化だと評価されている」と解説。同プリンターを含む積層造形産業が2年後に現在の約2倍の4千億円規模になる試算も紹介した。
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